会長年頭ご挨拶(2017.1.1)

明けましておめでとうございます。平素は格別のご高配を賜り誠に有難うございます。

昨年を振り返りますと、8年振りに日本で開催されたG7伊勢志摩サミットが、世界の平和・安全及び繁栄に向けた首脳宣言を発出、成功裡に終了しました。NTTグループが情報通信環境で大きく貢献されています。一方世界情勢は、Brexitや米大統領選挙、東・南シナ海問題など、国内優先の風潮が強まり、不安定なまま推移しています。そのような中、日本では、8月に発足した第3次安倍第2次改造内閣がその高い支持率の下、「一億総活躍」「地方創生」「地球儀を俯瞰する外交」等の取り組みを着実に進めています。

情報通信の分野では、G7情報通信大臣会合等に引き続く、総務省情通審答申(新たな情報通信技術戦略のあり方)において、「IoT/Big Data/AI」を成長戦略の鍵とした「新たな価値創造に向けた社会全体のICT化」の推進が提起されました。2020年の東京オリンピック・パラリンピックをショウケースとする「社会のICT化ソリューション」「高度な情報通信インフラ」実現の動きが、今年は一段と加速することが予想されます。

光ブロードバンドについては、一昨年にスタートしたNTT東西の「光コラボ」が着実に伸長し、NTT東日本では昨年11月で約450万契約、光コラボとラインナップの拡充により光アクセスサービスの契約が1,100万を超えた、とも発表されています。NTT西日本でも昨年10月末で「光コラボ」が約270万契約、光アクセスサービスの契約が880万と、目標とされている900万契約が達成間近になっています。「IoT/Big Data/AI」、「フレッツ光」・「光コラボ」、更に「Free Wi-Fi」等も含め、今後も様々な形で“アクセスネットワーク&光”の領域が広がっていくことが期待されます。

私どもの協会は、通信ケーブル及び関連の所外設備等に係わる動向調査、法令等の周知、各種課題の改善、意見発信、通信事業者の要請に基づく製品規格の検討等を行っています。また、様々な機会を通じて会員の優れた製品・技術を紹介し、ユーザからのご要望・ご提案等を頂くことにより、新しいビジネスの発掘、製品・サービスの改善・改良、国際標準化等を推進しています。取り巻く状況を勘案し、昨年来組織・体制のスリム化を進めてきましたが、今年は一層の効果的・効率的な業務運営に努め、更に今後の情報通信の動向等を注視してその在り方を見直していきながら、日本の情報通信の発展に寄与していく所存です。引き続き、関係各位のご支援、ご指導をよろしくお願い申し上げます。

皆様の益々のご健勝と本年が輝かしい1年となりますことを祈念し、年頭のご挨拶とさせて頂きます。

 

伊 藤 雅 彦

通信電線線材協会会長